冒頭で夫婦が金庫を開ける瞬間の緊張感がたまらない。中には現金と赤い封筒がぎっしりで、二人の表情が一瞬で変わる様子が印象的だった。でも、お金を見つけた喜びも束の間、すぐに険しい顔になっていく。この急転直下が『帰りたい庭』という作品の醍醐味だね。過去の因縁が現在の富とどう絡み合っているのか、続きが気になって仕方がない。特に夫の目が泳ぎ始めた瞬間から、何か隠し事があるのがバレバレで面白い。
フラッシュバックで登場した老人と眠っている少女の存在が謎すぎる。二十年前的な字幕が出てから雰囲気が一変して、当時の夫婦がなぜか怒っているように見える。単なる家族の再会ではなく、何か隠された事情がありそうだ。『帰りたい庭』はこういう過去の伏線を丁寧に拾っていくのが上手い。子供をめぐるトラブルが現在の富の源泉かもしれないなんて、考え出すと止まらない。老人の表情が全てを語っている気がする。
夫の自信満々な笑顔から、次第に不安げな表情へ変わる演技力が素晴らしい。妻も最初は興奮しているのに、すぐに警戒心を隠せない様子が見事。特に過去編で夫が老人に対して苛立つシーンでは、本音と建前の狭間にある人間の弱さを感じた。『帰りたい庭』のような家庭劇は、この微妙な表情の変化こそが命だね。見ているこちらまで息苦しくなる。金庫の前での会話劇も迫力があった。
現在の豪華なリビングと、二十年前的な質素な服装の対比が鮮烈。同じ場所なのに、時の流れと共に空気が全く違って見える。金庫の中の現金が彼らの成功を物語っているけれど、その裏で失ったものも大きそうだ。『帰りたい庭』というタイトルが示唆するように、彼らが本当に帰りたいのは物質的な豊かさじゃない場所なのかもしれない。切ない余韻が残る。セットの作り込みも細部まで凝っていて見応えがある。
突然現れた髭面の老人が全てを知っているような眼差しをしている。彼が抱いていた少女は誰で、なぜ夫婦はあんなに動揺しているのか。金庫を開けた後の夫婦喧嘩も、単なるお金の話ではなく、あの子供に関する責任問題のように聞こえる。『帰りたい庭』のストーリーテリングは、視聴者を猜疑心の渦に巻き込むのが上手い。次の展開を予想するのが楽しくてたまらない。謎が深まるほどハマっていく。
本話のレビュー
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