白髪のキャラクターの衣装の豪華さと、あの狂気じみた表情がたまらない。特に胸を貫かれる瞬間の絶叫は、悪役としての貫禄を感じさせた。しかし、最後はあっさり退場し、主人公たちが平穏を取り戻す展開は爽快。『彼こそ伝説』というタイトル通り、伝説に残るような激闘だった。ネットショートアプリでこのクオリティが見られるのは贅沢すぎる。
顔に傷を負い、血を流しながらも立ち向かう主人公の姿が印象的だった。敵の策略にハマりながらも、最後には逆転する展開は王道で面白い。そして一年後、傷も癒え(心の傷は残っているかもしれないが)、友人と共に川辺で過ごす姿に安堵した。『彼こそ伝説』は、戦いの後に来る平穏の尊さも描いている点が素晴らしい。
衣装の黒と白、そして顔の化粧の対比が視覚的に非常に映える。特に白装束のキャラクターが地面を這うシーンの絶望感と、黒装束の男の冷酷さが対照的。『彼こそ伝説』の世界観は、この色彩の使い方で一層深みを増している。最後の川辺のシーンでは、全員が地味な色になり、戦いの時代が終わったことを色で表現しているのも上手い。
激しい戦いの中で、黒いマントの女性が不敵に笑うシーンや、最後に白いコートの女性が優しく微笑むシーンが印象的。彼女たちの存在が、男性中心の戦いに柔らかな光を差している。『彼こそ伝説』において、彼女たちは単なる添え物ではなく、物語の行方を見守る重要な目撃者としての役割を果たしているように感じた。
最後のシーンで、主人公が草をくわえてぼんやりと川を見つめる姿が全てを語っている。かつては剣を振るっていた手が、今はただ草を摘んでいる。この静けさこそが、彼らが手に入れた本当の勝利なのかもしれない。『彼こそ伝説』の結末は、派手さではなく、この静寂の中にこそ真の感動がある。